映画「エイリアン」(1979年・字幕版)

映画「エイリアン」(1979年・字幕版)を観た。

超有名な作品だと思うが、私は今まで観たことがなかった。ギーガー氏によるグロテスクな造形や後年に作られた映画でプレデターと戦うことくらいしか知らなかった。

 

序盤は非常に退屈だった。普段の寝不足もあってか寝てしまった。30分くらい本当に何も起きない。舞台設定の説明もほとんど無い。宇宙開拓が進んだ未来の話なんだろうということは分かる。近年の説明過多なフィクションに慣れ過ぎたみたいだ。

宇宙船内はレトロフューチャーな雰囲気。45年も前の作品なので近未来に対する捉え方が現代と大きく異なるのは面白い。未来でブラウン管モニターに緑色のドットフォントなんて使うわけないのに。無駄に壁をピカピカ点滅させるマザールームが奇妙だ。

無能な科学者のおっさん。そろそろいい加減にしろと思ったところで様子がおかしくなり、正体が明かされる。すべて仕組まれていたのか。鉱石を運ぶ商船に偽装して地球外生命体と接触。なんのためにそんな回りくどいことをしたのかは不明だ。

宇宙船には自爆装置も付いていた。これも普通なら目的不明だが、あらかじめ知的生命体の存在を予測していたのであれば理解できる。

 

謎の巨人の化石。大砲か望遠鏡のように見えるものを携えている。胸に穴があるので彼も被害者だろうか。卵の部屋も同じ施設内にあった。彼から産まれたエイリアンがあそこで繁殖したということか。

 

エイリアンは食いしん坊なのだろうか。産まれたてでお腹が空いていただけか。急に大きくなったから中身は空っぽだったりするのか。

脱出後に見付かる、隙間で寝そべるエイリアン。先に来てたのになんともマヌケな姿だった。お腹いっぱいでお昼寝中だったのだろうか。そうだとしたら意外と可愛いところがある。

 

セクシー脱衣シーン。ホラーにはセクシーシーンが付き物って聞いたことがある。最後まで脱がないので世の男性はもどかしく思ったことだろう。半ケツパンツだったから許してあげてほしい。

 

終盤でのエイリアンとの対峙シーン。ゆっくり回るファンに照明が遮られて画面がチカチカした。酔いそうで気持ち悪かった。

字幕の文字が白くてよく見えないことがあった。白い部屋の時は切り替えてほしかった。アマゾンのせいなのだろうか。

 

猫が一緒に宇宙船に乗っていた。急いで脱出しようとする時も主人公は大事に抱えていた。さすが猫様。エイリアンには襲われないようだが、あんまり美味しそうには見えないのだろうか。

宇宙船内でのタバコは禁止されていないらしい。限られた空気を大切に使ってほしい。

 

私はこの作品をホラーとして観始めたがあんまり怖くなかった。バッと突然現れるエイリアンには驚いたが、なんとなく現れそうな雰囲気に気付いてしまった。ホラーが向いていないのかもしれない。展開がゆっくりで考える時間がたくさんあったから落ち着いて観られたというのもある。

 

でも造形のグロテスクさは良かった。得体の知れないグロテスクな生物と宇宙船という密室で遭遇したらパニックになるだろう。

 

以上。