両親と兄がろう者の家庭で唯一の聴者であるハイスクールに通うルビー女の子が主人公。漁師の父と兄を通訳として手伝ってきた。ルビーには歌の才能があったが、家族には当然理解されない。
私が気に入った人物はV先生。最初は気難しい人なのだと思っていたが、ルビーに大きな期待を抱いていて、なんだかんだ全力でサポートしてくれる。プライベートに問題を抱えるルビーに対して、しっかり厳しい態度で指導しつつも、状況に配慮した対応ができる。スーパーティーチャーとしか言い得ない。
そもそもルビーに関わる人々がみんな優しい。愛情表現の形はそれぞれ違うが、みんなルビーを愛している。父の大きく包み込むような愛には温かい気持ちになった。母の過保護さには正直うんざりもしたが、素直な気持ちをぶつけてくれたので許せた。突き放すような兄の言葉には妹を想う愛が隠されている。
最近よく聞くヤングケアラーの問題ともリンクするので、社会問題を身近に感じるための映画としても有用だ。しかし、下ネタが少々過激なので子供には見せづらい。まあ、それも人間味も感じさせる良い要素なのだが。
あと、挿入歌として「I fought the law」が使われていた。私の好きな曲なので嬉しかった。
以上。
